構造化データは全ページ同じでいい?SEO・AI対策で迷わないページ別設定ガイド

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ホームページのSEO対策を調べていると、「構造化データを入れた方がいい」「検索結果にリッチリザルトが出やすくなるのでクリック率が上がる」といった情報を見かけることがあります。

*リッチリザルト
Googleの検索結果で通常のテキスト(タイトル・URL・説明文)に加えて、画像、星評価、価格、FAQなどの追加情報が視覚的に表示される強化機能です。クリック率(CTR)向上や、検索ユーザーへの情報伝達力強化に直結し、構造化データ(JSON-LDなど)をWebサイトに実装することで表示が可能になります

でも、いざ設定しようとすると、「どのページに何を入れればいいの?」「SEOプラグインで設定すれば十分?」
「たくさん入れた方が上位表示されやすいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

特に、会社のホームページや店舗サイトを運用している方にとって、構造化データは少し専門的に感じる部分です。しかし、考え方はそれほど難しくありません。今回は、ホームページのどこに、どのような構造化データを設定すればよいのか、全体の捉え方をわかりやすく解説します。

構造化データ(スキーマ)とは?

構造化データとは、Googleなどの検索エンジンに対して、ページの内容をわかりやすく伝えるための「名刺」のようなものです。Googleも、構造化データはページ内容を理解するために使われると説明しています。

あなたが本屋さんに行ったとします。
棚にただ「吾輩は猫である」と書かれた本が置かれているよりも、その上に【本のタイトル:吾輩は猫である】【著者:夏目漱石】【ジャンル:日本文学】というラベル(データ)が貼られている方が、店員さんもお客さんも「どんな本か」が一発でわかりますよね。

Webサイトもこれと同じです。
Googleに対して「これは当社の会社情報(Organization)ですよ」「これは記事(Article)ですよ」という専用のラベルを貼ってあげる作業が、構造化データをマークアップするということです。

構造化データのSEOにおける役割

Google検索では、構造化データをもとにリッチリザルトが表示される場合があります。リッチリザルトとは、通常の青いリンクだけでなく、画像・評価・FAQ・パンくずなど、検索結果に追加情報が表示される形式のことです。([Google][2])

ただし、構造化データを設定したからといって、必ずリッチリザルトが表示されるわけではありません。Googleも、構造化データを設定しても検索結果でその機能が必ず表示されるとは限らないと明記しています。([Google for Developers][3])

つまり、構造化データは「順位を一気に上げる魔法」ではなく、検索エンジンにページ内容を正しく伝えるためのSEOの土台のひとつです。

この記事では、構造化データとSEOの関係、ページごとに適したスキーマの種類、WordPressで設定する際の注意点を、わかりやすく解説します。

《出典》構造化データの仕組みについて(Google 検索セントラル)

なぜ「入れすぎ注意?」SEO・AI検索で失敗する2つのパターン

構造化データはたくさん入れれば入れるほどSEOに強い、というのは大きな誤解です。むしろ、間違った設定をするとGoogleから「過剰で冗長な設定」、最悪の場合は「ガイドライン違反(スパム)」とみなされることがあります。
特によくある2つのNGパターンを見ていきましょう。

一番多い失敗が、サイト全体の共通部分(ヘッダーなど)に「会社情報(Organization)」のコードを埋め込んでしまうケースです。これを行うと、トップページだけでなく、ブログ記事、お問い合わせページなど、すべてのページに「会社情報」のデータが出力されてしまいます。Googleから見ると「どのページを見ても同じ会社情報のラベルばかりで、そのページが本当に伝えたい内容がわからない」という状態になり、逆効果になってしまいます。

例えば、ただの会社の活動ブログ記事なのに、検索結果に星マークを出したいからといって「商品レビュー(Product)」や「よくある質問(FAQ)」の構造化データを無理やり詰め込むパターンです。
Googleは、ページに実際に掲載されているコンテンツと合致しない構造化データを出力することを明確に禁止しています。

《出典》構造化データの一般的なガイドライン(Google 検索セントラル)

【ページ別】これだけでOK!SEOで効果が出る正しいスキーマ設定ルール

では、実際にどのように構造化データを入れれば良いのでしょうか。答えは「そのページに一番ふさわしいラベルを1つか2つ、ピンポイントで貼る」のが鉄則です。以下に、設定ルールをまとめました。

Webサイトの顔であるトップページには、サイト全体を代表する情報を設定します。
該当スキーマ: Organization(組織・会社情報)や WebSite(サイト情報)

・Organization
Organizationは、会社・団体・事業者の情報を伝えるための構造化データです
たとえば、次のような情報を含めることがあります。

対応言語
会社名
公式サイトURL
ロゴ
SNSアカウント
問い合わせ情報

BtoB企業であれば、会社としての信頼性を検索エンジンに伝える土台になります。BtoCのサロンや店舗であれば、運営者情報やブランド情報を整理して伝える役割があります。

・WebSite
WebSiteは、そのページがサイト全体を表すものであることを伝える構造化データです。サイト名やURLなどを検索エンジンに伝える役割があります。企業サイトや店舗サイトのトップページでは、比較的基本となるスキーマです。

個別のブログ記事やニュースのページには、コンテンツを検索エンジンに伝えるための情報を入れます。

入れるべき種類: Article や BlogPosting

ポイント: これを入れることで、Googleに「誰が、いつ書いた、どんな記事なのか」が正確に伝わり、記事の信頼性が高まります。

その他、次のような情報があります。

  • 記事タイトル
  • 著者
  • 公開日
  • 更新日
  • アイキャッチ画像
  • 記事の概要

SEO記事やコラムを継続的に投稿しているサイトでは、このArticle系の構造化データが重要です。

たとえば、BtoBサイトで「製造業向けSEO対策」や「クラウド導入のポイント」といった記事を公開する場合、そのページが単なる固定ページではなく「記事コンテンツ」であることを検索エンジンに伝えやすくなります。

BtoCサイトでも、「港区 美容点滴」「ダーマペン おすすめ」「更年期 太る」などのテーマで記事を書く場合、ArticleやBlogPostingは自然な構造化データです。

ユーザーが今サイトのどこにいるかを示す「パンくずリスト」だけは、サイト内の全ページに個別に設定します。

入れるべき種類: BreadcrumbList
ポイント: ただし、ページごとに「ホーム > ブログ > 記事A」のように中身のデータが変化する必要があります。SEOプラグインを使えば、自動でページごとに最適化して出力してくれます。

このように、構造化データは、ページのページの役割とスキーマの種類を一致させることが大切です。

ページの種類適した構造化データの例役割
トップページWebSite / Organizationサイト全体や運営会社の情報を伝える
ブログ記事Article / BlogPosting記事タイトル、著者、公開日などを伝える
FAQページFAQPage質問と回答の内容を伝える
パンくずリストBreadcrumbListサイト内の階層構造を伝える
商品ページProduct商品名、価格、レビューなどを伝える
求人ページJobPosting職種、勤務地、給与などを伝える
イベントページEvent開催日、場所、料金などを伝える

WordPressで構造化データを賢く管理するポイント

構造化データを手書きのコードで1つずつ入れるのは、専門知識が必要で大変ですよね。
WordPressで効率よく、かつ「入れすぎ」を防いで管理するための2つのコツをご紹介します。

「Yoast SEO」「Rank Math」「SEOPress」といったSEOプラグインは、標準で構造化データの出力機能がついています。
とても便利ですが、初期設定のまま放置すると、プラグインが自動で不要なデータを全ページに出力してしまうことがあります。必ず設定画面を開き、「この記事タイプにはこの記事用のスキーマだけを出す」と絞り込んで設定しましょう。

例えば「よくある質問(FAQ)」の構造化データを入れたい場合、最近のテーマ(Kadenceなど)のアコーディオンブロックには、最初から構造化データを自動生成する機能(スキーマ内蔵)がついているものがあります。
これを使えば、記事の中にFAQを書くだけで自動的にGoogleにデータが伝わるため、わざわざ別のプラグインで二重に入力する手間(冗長な作業)を省くことができます。

WordPressではSEOプラグインとテーマ・ブロックの重複に注意

構造化データは、WordPressのさまざまな場所で設定ができます。代表的なものは次の通りです。

  • SEOプラグイン
  • WordPressテーマ
  • ブロック機能
  • functions.php
  • 専用のスキーマプラグイン
  • カスタムHTMLやコード

ここで注意したいのが、設定場所が分散すると、あとから管理しにくくなるという点です。

たとえば、会社情報はSEOプラグインから出力。FAQはブロックから出力。パンくずはテーマから出力。さらにfunctions.phpで独自コードを追加。

このような状態になると、どこを修正すれば検索結果に反映されるのか、運用担当者が把握しにくくなります。ホームページ運用で大切なのは、一度設定して終わりではなく、あとから修正・改善できる状態にしておくことです。

構造化データも同じです。「とりあえず入れる」よりも、「何を、どこから、どのページに出しているか」を整理しておくことが、SEO運用ではとても重要です。

WordPressでは、Kadenceなど一部のブロックやテーマ機能で、アコーディオンブロック自体がFAQスキーマを出力する場合があります。この場合、SEOプラグイン側でさらにFAQを入力すると、設定が二重になったり、管理場所が分散したりします。FAQは「どこで入力し、どこから構造化データが出力されているか」を確認してから設定しましょう。

構造化データの手書が必要なケース

一般的な企業サイトや店舗サイトでは、構造化データはSEOプラグインやテーマ機能で基本的な構造化データは対応できます。手書きコードが必要になるのは、やや特殊な情報を検索エンジンに細かく伝えたい場合です。

たとえば、

  • 不動産の物件情報
  • 求人情報
  • 商品情報
  • イベント情報
  • レシピ情報
  • レビュー情報

などです。

不動産サイトであれば、物件名、所在地、価格、間取りなどを検索エンジンに伝えることで、検索結果上で物件情報が表示される可能性があります。

ECサイトであれば、商品名、価格、在庫、レビューなどをProductスキーマで伝えることがあります。求人ページであれば、JobPostingを使って、職種や勤務地、給与などを伝えることがあります。

このように、ページごとに固有の情報を検索結果に反映させたい場合は、カスタムコードや専用プラグインの検討が必要です。

一方で、通常の会社概要ページやブログ記事に、無理やり複雑なスキーマを入れる必要はありません。

構造化データを入れすぎるデメリット

造化データはSEOに役立つ可能性がありますが、入れすぎには注意が必要です。特に次のような状態は避けたいところです。

  • ページ内容と関係ないスキーマを入れている
  • 同じスキーマが複数箇所から重複して出力されている
  • ユーザーに見えない情報を構造化データにだけ入れている
  • 古い会社情報やロゴURLが残っている
  • FAQやレビューなどを実際のページ内容と異なる形で入れている
  • どのプラグインから出力されているかわからない

Googleの構造化データガイドラインでも、構造化データはページの主要な内容を表している必要があり、ユーザーに表示されない内容をマークアップすることは問題になる可能性があります。([Google for Developers][3])

つまり、構造化データは「盛る」ものではなく、「整える」ものです。SEOで大切なのは、ユーザーに見えているページ内容を、検索エンジンにも正確に伝えることです。

そのため、構造化データは次の3つを意識しましょう。

  1. ページ内容と一致しているか
  2. 必要な場所にだけ入っているか
  3. どこから出力されているか管理できるか

この3つが守られていれば、構造化データはSEO運用の心強い土台になります。

構造化データを設定したら確認する方法

構造化データは、設定したあとに確認することも大切です。確認せずに放置すると、エラーが出ていたり、意図しないスキーマが重複していたりすることがあります。主な確認方法は次の3つです。

Googleのリッチリザルトテストを使うと、ページ内の構造化データがリッチリザルトの対象になるかを確認できます。([Google][2]) URLを入力するだけで確認できるため、初心者でも使いやすいツールです。

  1. リッチリザルトテストページへアクセスし、テストしたいURLを入力
リッチリザルトページ

2. [URLをテスト]をクリックすると、スライダーが表示されます。

3. テスト結果が表示されます。ここでは構造化データとして「Organization」「Article」を設定した結果の画面が表示されています。

Google Search Consoleでは、構造化データに関するエラーや警告が表示される場合があります。特に、商品、パンくず、FAQなどの構造化データを設定している場合は、Search Consoleの拡張レポートを確認しましょう。

ページのソースコードを確認すると、JSON-LD形式の構造化データが出力されているか確認できます。application/ld+json という記述があれば、JSON-LD形式の構造化データが入っている可能性があります。

構造化データは入れるより整える

構造化データは、SEOにおいて大切な役割を持っています。ただし、構造化データを入れれば必ず順位が上がるわけではありません。また、たくさん入れればよいものでもありません。大切なのは、ページの役割に合わせて、必要な構造化データを正しく設定することです。

トップページなら、WebSiteやOrganization。
記事ページなら、ArticleやBlogPosting。
FAQなら、FAQPage。
パンくずなら、BreadcrumbList。
商品や求人、イベントなどは、それぞれに合ったスキーマを使います。

そして、WordPressで運用する場合は、SEOプラグイン、テーマ、ブロック、カスタムコードのどこから構造化データが出力されているかを把握しておくことが重要です。

構造化データは、検索エンジンに向けた「ページの名刺」です。派手なSEOテクニックではありませんが、サイトの情報を正しく伝えるための大切な土台になります。

まずは、自社サイトのトップページ、記事ページ、FAQ、パンくずの構造化データがどのように設定されているかを確認してみましょう。

このようにページごとに最適化されたスマートなサイト設計こそが、Googleのロボットにも、そしてサイトを訪れるユーザーにも親切な「本当にSEOに強いWebサイト」へと繋がります。

あなたのサイトが、ただ作って終わりのホームページではなく、正しく伝わり、選ばれ、問い合わせにつながるサイトへ育っていくことを願っています。

Uzumaki Houseは、あなたのホームページの魅力をより着実に届けるためのご相談を承っております。お気軽にお問合せください。

《出典》
構造化データ マークアップとは|Google 検索セントラル

Google 検索上の構造化データ ガイドライン|Google 検索セントラル

リッチリザルト テスト|Google Search Console

FAQPage|Schema.org